「子どもが自分で学校の支度をしてくれたら」と思われている方、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、
・どうすれば自らやってくれるようになるのか?
について、3つの方法をお伝えします。
本記事では、やる気のない子に対して、大人が言って『なんとかやらせるような関わり』ではなく、『子ども自らが前向きに取り組める方法』をお届けします。
忘れ物で困っているお家の方、学校の先生、ぜひ最後までご一読ください。
今回の関わり方は他の場面でも大いに使えますよ♪
目次(タップでジャンプ)
子どもの忘れ物にイライラ!3つの対策で根本から解決
子どもは、次の日の支度についてどういうイメージをもっているでしょうか?
中には毎日のように大人から、
「まだやっていないの?」
「また今日も忘れたの?」
と言われることで取り組み自体が嫌いなものになっている子もたくさんいます。
忘れ物をよくする子は、どうしても家や学校でできなかったことを言われます。
怒られるのが嫌だから渋々やっている子もいます。
どうすれば前向きに取り組めるようになるのか?
3つの方法をお届けします。
忘れ物をしなくなる方法①:できない理由を無くしてあげる
どの子もできることなら、やった方がいいと思っています。
現状できないのであれば、必ずどの子にもできない理由があります。
その理由をひとつずつ解消していってあげることで、自ら支度をする子となっていきます。
良い流れ
②つまづきをサポートする
③「できた」の経験を積んでいく
④取り組み自体が嫌いでなくなる。
良い流れを生むためには、つまづきを解消してあげる必要があります。
考えられるつまづき
3つ例にして説明します。
一つずつ無くしてあげるといいです。
特に日々忘れるような子は、どのタイミングで行うか決めてあげましょう。
必ず、
・宿題のあと
・テレビを見る前
など生活のルーティーンに組み込んであげることで忘れにくくなります。
もちろん嫌いですので取り組みません。
嫌いになるのは、自分の責任かもしれません。
しかし、前向きに取り組ませたいのであれば、嫌いな取り組みにさせないのが先決です。
教師「また忘れたのか。いつになったら忘れ物がなくなるんだ。」
日々こんなことを言われていたら、いつまで経っても前向きに取り組めません。
「喜ばれた」←この伝え方は次の2の価値観のお話で詳しくします
「怒られなかった」
という心地いい感覚を日々味わわせてあげましょう。
・給食袋は台所の隅
など、置き場所を固定して大人が置いておきましょう。
ケースや棚に入っている場合は、わかりやすく書き記すと良いです。
できない理由はその子によっても様々です。
「なぜできないのか?」を考えて、子どもの様子を観察してみてください。
忘れ物をしなくなる方法②:「自分で行うことは良いものなんだ」という価値観を育てる
人が前向きに行動するとき
・メリット
・価値観
のどちらかが必要です。
学校の支度でいうと、メリットで動く時というのは大好きな授業で必要な物を用意するときだと思います。
例えば、
・大好きな図工で使う物
・プールセット
など、本人がウキウキするような物ですね。
ただし、基本的に忘れ物をする子はほとんどの持ち物に準備をするメリットを感じていません。
価値観を育てる
そこで育ててあげたいのが、価値観です。
例えば、困っている人を助けるのは、自分にはメリットがなくても「人は助けるべき」というのも価値観があるからです。
その行動をして特に何かメリットはなくても、価値観があれば自分の行いに心地よさを感じます。
今回育てたい価値観とは、「学校の支度を自分で行うことは良いこと」というものです。
もう少し細かくすると、『明日の学校のために自分のものは自分で揃えることは良いことなんだ』という感覚です。
子どもは自分で行うことへの良さを感じているでしょうか?
忘れ物をよくしてしまうのであれば、そう言った感覚があまり無いかもしれません。
具体的な育て方
方法は周りの大人が、できたことを価値づけてあげることです。
価値観を育てるための言葉かけは大きく分けてA・Bの2種類があります。
この2種類を理解しておくと、学校の支度だけでなく様々な場面で価値観を育てることができます。
・「自分のことが自分でできるってなんだかカッコいいよね」
Aは、支度をすることで得られる心地よい感覚です。
こういう感覚的なものが備わっていない子はたくさん居ます。(いつも忘れ物をして叱られている子は特にそうです)
・教師「今日きちんと支度してきたんだね。先生嬉しいな。」
Bは、「自分の行動が相手に良い影響を与えている」と感じさせる言葉かけです。
人は誰かの役に立てていると感じることで、前向きに行動することができます。
AもBも大人が積極的に繰り返し伝えていくことで、その子の価値観となっていきます。
価値観が備われば、その子は自然と行動するようになります。
はじめは大人も繰り返し伝えるのは大変かもしれませんが効果は抜群です。
この2種類を意識して日々言葉かけをしてあげてください。
この関わりが次の3に活きてきます。
忘れ物をしなくなる方法③:支度の必要性を感じさせる
(支度をする力はあるのに、行う気持ちがない子についてのお話です)
子どもが自分で支度をしない場合、周りの大人はどう言った関わりをしているでしょうか?
忘れ物をすると困ってしまうのは子どもです。
可愛い子どものために、例えば、
・忘れ物を親が学校に届ける
・先生がいつも簡単に物を貸している
と言ったことをしていないでしょうか?
子どもが困らないという点では良いサポートかもしれませんが、子どもに自ら明日の支度をして欲しいという観点では、良いサポートとは言えません。
全く助けが見込めないご家庭であれば、なんとか学校がサポートをしてあげる必要があります。
しかし、家庭の協力が見込めるのであれば、別の関わり方をするべきです。
方法としては、『子どもが困る経験をする』ことです。
いつも大人が助けてくれる環境は、子どもとしては現状なにも困っていません。
関わり方
何もしないことです。
子どもが忘れ物をして困ることで、支度の必要性を感じさせるのが目的です。
ポイント
ただし、今までの環境に慣れてしまった子に対していきなり全てを任せると子どもは
「なんでママは持ってきてくれなかったの!」
「なんで先生は貸してくれないの!」
と大人の責任にしてしまいます。
子どもには「自分のことは自分でする」「大人は手助けしてくれない」という心構えをもたせる必要があります。
具体的な言葉かけ
まず子どもが落ち着いていて相手の話を聞ける時に声をかけましょう。
「今までママが支度をやってきたでしょ?」
「あなたはこれからもずっとママにやって欲しいの?それとも自分でやりたい気持ちはあるの?」
これはあくまでも例ですが、
・その理由
をしっかりと理解させる必要があります。
そのためにも、先ほどの『2:価値観を育む』関わりを普段から続ける必要があります。
※ただし、小一などまだまだやり切る力が備わっていない子どもは、大人がが手伝ってでも毎日きちんと支度をしてあげる方がいいです。気持ちよく学校生活を送って欲しいですからね。
まとめ
・「自分で取り組めることは良いものなんだ」という価値観を育む
・支度の必要性を感じさせる
以上です。
子どもが自ら取り組めるようになるためにも大人の関わりが重要になってきます。
今後も、忘れ物をしたことで子どもが辛くなったり、大人が怒ったりする日がずっと続いていくのは大変ですよね。
今日からでも子どもに関わってみてはいかがでしょうか♪
はじめは大人も関わるのが大変ですが、子どもに自主性が身に付くととても楽になりますよ。
最後までご覧いただきありがとうございました。