「子どもを褒めたいけど、ついイライラして叱ってしまう。」
「どんな言葉で褒めたら良いか分からない。」
とお悩みではないでしょうか?
私はたくさんの子どもと学校で関わってきましたが、褒めた方がいいと思っていても、つい自分に余裕が無くて叱り付けていました。
そこで今回は、いつでも簡単に使える【子どもが伸びる、やる気になる声かけ(言葉かけ)】をお届けします。
実際に私は日々この言葉かけを使っていますが、子どもはとても心も学力も成長するようになりました。
そして、私自身もイライラしなくなりました♪
家でも学校でも園でも使えます。
ぜひ最後までご一読ください。
「かきくけこ」以降の言葉かけの記事は現在作成中です。
もう少しお待ちください。
目次(タップでジャンプ)
子どもが伸びる!やる気になる!声かけ「あいうえお」
ただ声かけ(言葉かけ)をお伝えするだけではなく、【なぜ効果があるのか】を本質的にご説明したいと思います。
もしよろしければ、説明文もご覧ください。
あ:「ありがとう」
目的:子どもが「必要とされている」と感じる。
「褒めるのは良いこと」という言葉をよく聞きます。
しかし、褒めると言っても伝え方次第で効果は大きく変わってきます。
せっかく褒めるなら効果的な言葉を付け加えてあげてください。
効果的な言葉は他にもありますが、「ありがとう」はいつでもどの子にも使えます。
オススメです。
なぜ「ありがとう」なのか?
人は「自分の行いが人に良い影響を与えている」と感じることで前向きになれます。
そのための言葉として「ありがとう」はとても効果的です。
こう言った流れで子どもは大人を信頼します
2:子ども「自分のしたことで喜んでもらえた。次も頑張ろう」
3:さらに褒める場面が増える。
・その子は具体的に何をどう取り組めたのか
・結果、大人がどう感じたのか
を伝えてあげると良いです。
「ありがとう」を伝える具体例
「ありがとう」という言葉を使って、具体的な褒め方の例を2つお伝えします。
いつでも使える言葉なので、ぜひ使ってみてください。
効果が弱い△ と 効果大の◎ の例を参考にしてください。
効果◎「いつも弟の面倒見てくれるね。お母さんの代わりになってくれてありがとう。」
効果◎「わざわざゴミ箱を動かしてほこりを取ってくれたの?教室がとってもきれいになったよ。ありがとう。」
もう一度お伝えしますが、ポイントは『自分の行いが相手に良い影響を与えている』と感じさせることです。
そうすることで、自己有用感が高まります。
要は、子どもは「自分が必要な存在」と感じ、その場にいることに価値を感じるので、様々なことに前向きに取り組むきっかけとなります。
これが次の行動への原動力となります。
い:「嫌ならいいよ」
目的:自分の気持ちを大人に伝える。
対象は、何かの取り組みに対し、「やりたくない!」とイライラしたり、泣いたりして表現する子です。
子どもはいつだって「頑張りたい」と思っている
まず初めに押さえたいことがあります。
それは、子どもは
「できることなら頑張りたい」
「みんなと一緒に取り組みたい」
と、いつも思っていることです。
頑張れないのには理由がある
それでも
・頑張れない
・やりたくない
のには理由があります。
そういう子に対して、大人が強制的に
「やりなさい」
「みんなもやっているんだから」
と無理にやらせると子どもはどう感じるでしょうか?
子どもは「自分の思いをわかってくれない」と感じます。
最終的な子どもの表れ
本当にやりたくない子は、普通に嫌と言っても大人は聞いてくれないと感じると、最終的には別の表現をします。
・物に当たる
・泣く
・逃げる
ここでなんとか取り組ませとしても、気持ちが前向きでないので効果的な積み上げにはなりません。
とすれば、子どもには「嫌なら言ってね」と伝えてあげるほうが、お互いメリットが大きいです。
この言葉かけで得られる【大人のメリット】
・何が嫌かがわかれば、的確なサポートをすることができる
・子どもが落ち着く分イライラしない
【子どものメリット】
・この先、別の場面でも自分の思いを落ち着いて伝えられる
・思いに寄り添ってくれる大人を信頼する
・やりたくない理由をサポートしてもらうことで「やってみよう」と思うようになる
「嫌ならいいよ」で起こる好循環
②:子ども「嫌だよ。やりたくないよ。」
③:大人「分かったよ。」
④:大人がやれない理由をサポート
⑤:子「やってみようかな」
※何度もこの関わりを繰り返すことで、子どもは落ち着いて「嫌」と言えるようになります。
合わせてご覧ください。
「できた」が子どもを成長させる
大人からすると勇気のいる言葉かけです。
しかし、お互いにとって大きなメリットがあります。
できない理由をサポートすることで、子どもの「できた」が増えます。
それが子どもの自己肯定感を高めていき、様々な場面で前向きに取り組めるようになりますよ♪
う:「嬉しいな」
目的:子どもが「必要とされている」と感じる。
「ありがとう」のように、いつでも簡単に使えるのでぜひ意識して伝えてあげてください。
・「あなたの行動には価値があるよ」
という気持ちを伝えてあげることで、子どもの承認欲求が満たされます。
そして子どもは「自分は必要な存在」と感じます。
結果、その場にいることに価値を感じるので、様々な場面で前向きに取り組むきっかけとなります。
声かけの例
声かけの例を3つ挙げます。
ご自身の声かけのヒントにしてみてください。
どういうところで嬉しくなったのかを、具体的に伝えると効果的です♪
「こんなに優しいお姉さんが居てくれると、ママまで嬉しくなるよ」
「やる気が伝わってきて、先生は教えていて嬉しい気持ちになるよ」
「それだけでパパは嬉しいよ」
自己有用感が高まる
気持ちを伝えるポイントは、
・あなたの存在・行動には価値がある
・具体的にどこに価値があるのか
です。
そうすることで子どもは人に必要とされる気持ち(自己有用感)が高まり、いつも以上に前向きに行動してくれるようになりますよ♪
え:「選んで良いよ」
目的:子どもに心のゆとりを持たせる。
脳は『自分で選択できない状況』を嫌う
まず初めにお伝えしたいことは、人間の脳は『自分で選択できない状況』をなによりも嫌うということです。
これは、『自分のことは自分で考え取り組みたい』という欲求があるからです。
あなたは、日々やるべきことに追われながらも、様々なことを自分で考え行動していると思います。
その中で、
・家族に「ああしろ」、「これは間違っている」
・上司に「これはこう考えるべきだ」
と注意されたり、行動を制限され続けたりするとどうでしょうか?
それが日々続くとどう感じるでしょうか?
もう一度お伝えしますが、人は「自分で考え自分で行動したい」という欲求があります。
それは、子どもだって同じです。
では、子どもに置き換えて考えます。
子どもが日々制限されがちなこと
子どもの環境によって違うので、ご自身でも一度考えてみてください。
例をあげます。
・余暇の過ごし方 → 次の授業の準備、遊び方
・身なり → 服装、髪型
・時間 → ゲーム、就寝・起床
・お手伝い
・休日の過ごし方 → 家族の都合に合わせる
子ども達は数々の規則やカリキュラム等、制限された中で日々生活をしています。
さらに大人からは「こう考えるべきだ」と言った考え方について注意されることもあります。
大人によって考え方が全く違うことだってあります。
もちろん一つ一つは意味のあるものです。
ただ単に「これを止めれば良い」というわけではありません。
選択の自由を与える
ここで大切なことは、このような生活の中でも子どもに【今よりも選択の自由を与える】ということです。
ここでのポイントは、子どもなりに忙しい生活を送っている中でも、どこかのポイントで
「どっちにする?」
「どうしたいの?」
と本人の思いにある程度自由度を持たせてあげるということです。
そうしてあげるだけで、子どもは心が楽になり、気持ちよく行動できるようになります。
具体的な関わり方
具体的な例をいくつかお届けします。
これらをヒントに、あなた自身と子どもに合った関わりを考えてみてください。
・イヤイヤでやるお手伝いは無しにしよう。いくつかのお手伝いを提示して、前向きに取り組めるものを子どもが選択できるようにしよう。
・イライラしている子に対しては、まず「どうしたいのか?」を確認して、その子の思いを受け入れよう。
・取り組む時間を決めつけずに、「何分は欲しい?」と聞いてみよう。
生活の中で少しでも【選択の自由】を
一つ一つの行動に納得し、前向きに行動しようと思うかどうかは、子ども自身が決めることです。
ぜひ、ほんのちょっとしたことでも良いので、日々選択させてあげると良いですよ♪
お:「おかげで」
目的:子どもが「必要とされている」と感じる。
これもいつでも簡単に使えるので、ぜひ意識して伝えてあげてください。
「あなたの行動・存在には価値があるよ」という気持ちを伝えてあげることで、子どもの承認欲求が満たされます。
声かけの例
どこでどう感じたのかを具体的に伝えると効果的です。
「おかげでママはゆっくりできたよ。」
「おかげで先生まで元気が出たよ。」
「あなたのおかげで友達が気持ちよく過ごせているんだよ。」
声かけのポイント
【自分の行いが人に良い影響を与えている】と感じさせることです。
子どもは「自分が必要とされている」と感じると、様々な場面で前向きに取り組めるようになりますよ♪
まとめ
・「嫌ならいいよ」
・「嬉しいな」
・「選んでいいよ」
・「おかげで」
「ありがとう」「嬉しいな」「おかげで」は承認欲求を満たしてあげる言葉です。
せっかく褒めるなら、これらの言葉を意識して付け加えてあげると効果的です。
一度にそれぞれの言葉を組み合わせても◎
「いつも帰ったら自分で体操服を洗濯機に入れてくれてありがとう。おかげでママは前より楽になったよ。こうして自分で行動してくれると嬉しいな。」
普通に「できたね」で終わらせてたらもったいないですよね♪
ぜひ色んなところで使ってみてくださいね。
「嫌ならいいよ」について詳しく解説↓
「選んで良いよ」について詳しく解説↓
最後までご覧いただきありがとうございました。