こんなお困りはありませんか?
・頻繁に癇癪を起こす
・子どもが言うことを聞いてくれない
私もこれまで、こういった子にたくさん関わってたくさん悩んできました。
しかし、今回の関わりを通じて、本当にお互い楽な気持ちになりました。
ぜひ最後までご覧くださいね。
これからお届けする具体策を効果的なものにするためにも、ぜひこちらもご覧ください♪
・普段からできる関わりがわかる
・子どもだけでなく、大人も楽に♪
目次(タップでジャンプ)
- 1 大声を出すのにも理由がある
- 2 『自閉症の子の突然の大声』起こりがちな15の困り感とその対策
- 2.1 困り感1:新しい場所に行くことにソワソワ
- 2.2 困り感2:辛いことから避けたい
- 2.3 困り感3:突発的な変更があった
- 2.4 困り感4:見通しが持てない
- 2.5 困り感5:自分のこだわりやルールを維持できなかった
- 2.6 困り感6:疲労や体調不良
- 2.7 困り感7:フラッシュバック
- 2.8 困り感8:嫌いな音を掻き消そうとしている
- 2.9 困り感9:構ってもらいたい
- 2.10 困り感10:声が反響して楽しい
- 2.11 困り感11:不安やストレス、パニック、癇癪
- 2.12 困り感12:暇で手持ち無沙汰
- 2.13 困り感13:気持ちを伝えたい
- 2.14 困り感14:要求を通したい
- 2.15 困り感15:声の調整が難しい
- 3 普段からできる2つのこと
- 4 根本的な解決が大切
- 5 まとめ
大声を出すのにも理由がある
大声を出す子に対してやってあげたいことは以下の3点です。
❶子どもが辛くなる関わりは控える(前回の【控えるべき3つの関わり】)
❷大声を出してしまう原因を考える(今回)
❸原因に対して対策する(今回)
今回は、原因とその対策についてお届けします。
原因を考える
原因が分からないと的確な関わりはできません。
とにかく原因を考えることが一番大切です。
まずは想像でも良いので、「なぜ大声を出してしまうのか?」、その原因を考えてみましょう。
そのためにも、
「このことで困っているのかも?」
「こんなことを求めているのかも?」
と、子ども目線になって考えてみてください。
解消、もしくは話を聞く
原因が「これかな?」と感じたら
・その原因を解消
解消は難しくても、
・気持ちを聞いたり代弁したりして理解
といったことをしてあげましょう。
ただ、原因と一言に言っても、状況やその子の性格などからたくさんの原因が考えられます。
そこで今回は、よく起こりがちな15の
・その考察
・そして対策
に分けて話していきます。
対策について丁寧に語っていくのは、1つの記事では難しいので軽く触れます。
直接相談されたい方へ
「もっとこの対策について詳しく知りたい!」 という方は、インスタグラムにて
・毎朝6時からの悩み相談ライブにコメント
・ダイレクトメッセージ
をください。
お答えさせていただきます♪
家庭で楽しみながら行える、ABA(応用行動分析)を利用した「言葉かけ」の方法を
具体的にわかりやすく紹介。
『自閉症の子の突然の大声』起こりがちな15の困り感とその対策
もう一度お伝えしますが、お子さんにとっての
・「こんなことを求めているのかな?」
という視点でご覧下さい。
困り感1:新しい場所に行くことにソワソワ
考察
環境の変化はストレスや不安が大きくなります。
辛い時は無理に行かないようにしましょう。
対策
予め写真や動画など、本人にとってわかりやすい方法で見せて、心構えをさせておきましょう。
困り感2:辛いことから避けたい
考察
・自分のやりたくなことをやらなければいけない
・言われたくないことを言われた
時などによく起こりやすいです。
大声を出すことで、「それらから避けられる」と 誤学習している可能性があります。
対策
その子の素直な気持ちを普段から受け入れるように心がけましょう。
困り感3:突発的な変更があった
考察
行く場所や行き方の変更など、予定していたことが変わると不安が大きくなります。
対策
変更したことで
・何がどう変わったのか
・これからどう行動すれば良いのか
説明しましょう。
何が不安か、何が納得いかないかをじっくり聞くことも大切です。
困り感4:見通しが持てない
考察
この先のことについて
・「なにをするんだろう?」
・「自分が苦手な場所かも」
・「いつ終わるんだろう」
など、分からないことがたくさんあると、どうしても不安は大きくなります。
対策
・事前に手順表を用意する
・どんなことが不安かを確認しておく
・話を聞いて、不安を解消してあげる
困り感5:自分のこだわりやルールを維持できなかった
考察
例えば、電車を乗るにしても毎回乗るたびに、
・同じ方向の電車
・座席の場所
・降りる駅
など、日々同じ行動パターンを繰り返すと、それがその子の『こだわり』になることがあります。
対策
「座席の場所をあえて変える」など、行動をパターン化させないように意識してみましょう。
ただし、すでにこだわりになっていることに対して、突然一気にこだわりをなくすような行動をさせるのは辛いです。
段階的に変化させるようにしていきましょう。
その際は、
・事前にいつもと違うパターンであることを伝える
・その理由も伝える
・視覚的に伝えられるものがあれば、それを事前に見せてイメージさせる
などが有効です。
困り感6:疲労や体調不良
考察
寝不足、運動不足なども原因の1つとなります。
対策
普段から健康的に過ごせるように心がけましょう。
意外と見過ごしがちですが、
・自分の力を発揮するのも
・他者とのコミュニケーションも
体調によって大きく左右されます。
困り感7:フラッシュバック
考察
原因の特定は難しいですが、その時の状況や過去について探っていく必要があります。
対策
・気持ちを受け入れる
・安心した中でたくさん関わる
・できないこともやりたくないことも受け入れる
・嫌がることは強制しない
心に傷を負っているのであれば早め早めの対応が重要です。
表れによっては専門医の先生に相談してみることをおすすめします。
困り感8:嫌いな音を掻き消そうとしている
考察
例えば、黒板を爪でギーッとやる音は 大人でも思い出すだけでゾワっとしますね。
苦手な音があるときはそんな感覚です。
非常に繊細なので、些細な音でも気になってしまいます。
周りの音に耳を傾けてみましょう。
対策
・イヤーマフや耳栓を使用する。
・音から遠ざける。
・放送など、音が出ることが分かっているなら予め伝えておく。
・落ち着ける曲を聞かせる。
困り感9:構ってもらいたい
考察
ただ単に構ってほしい時ももちろんあります。
人との関わりは、誰しもが持っている欲求ですね。
対策
普段から人と関われていなくて心が満たされていないかもしれません。
困ってなさそうでも普段から関わりが少ないのであれば積極的に、
・認める機会を増やす
・関わりを増やす
といったことをするようにしましょう。
移動中や周りの人が気になるときでも、
・一緒に本やタブレットを見る
・小さい声で話す
など、その時にできる関わりをしてあげると良いですね♪
困り感10:声が反響して楽しい
考察
先ほどもお伝えしましたが、繊細な分、 声が反響するなどにも興味を持つことがあります。
対策
・落ち着ける曲を聞かせる
・興味が持てる別のものを提供する
困り感11:不安やストレス、パニック、癇癪
考察
普段からの不安やストレスがたくさん溜まっていると、 唐突に大声を出したりすることもあります。
対策
今、目の前に起きている困り感も対処する必要はありますが、
・普段からしっかりと
・話を聞く
・困り感を解消する
といったことで、ストレスを溜め込ませすぎないようにしましょう。
会話のコツについてはこちら↓
困り感12:暇で手持ち無沙汰
考察
たとえば電車に乗って周りを見渡したときに、たいていの人は
・スマホ
・読書
など、やっていますよね?
人は何かしらの刺激が必要な生き物です。
何もせずに過ごすというのはかなり難しいです。
その刺激を得るために叫ぶと言うことは考えられます。
対策
・興味が持てるものを提供する
人と楽しく関わることができれば 暇ではなくなるので、普段から人と楽しく関わる時間を 増やすというのも良いですね♪
困り感13:気持ちを伝えたい
考察
伝えたいことがあるけれど、伝えられない時に大声を出すということもよくあります。
対策
普段の関わりから何を伝えたいのか想定し、 「〇〇したいんだね」「やりたくないんだね」と本人の気持ちを代弁してみる。
「大声を出さないと聞いてくれない」という認識から、「大声を出さなくても聞いてくれる人」という認識に変われば、大声を出さなくても済みますね。
困り感14:要求を通したい
考察
これまで、その子が大声を出す経験の中で、周りの人が
「わかったから静かにして!〇〇やっていいから!」
など、要求を飲む関わりが繰り返してきているすると、
【大声=要求が通る】と誤学習している可能性があります。
対策
・大声だとしても要求はのまない
その代わり、ただ単に要求を飲まないだけではストレスが溜まる一方です。
・普段から素直な気持ちを聞いてあげる
・気持ちをしっかり受け入れてあげる
ことも丁寧にやっていきましょう。
ただし、その子にとっての声の表現が今は大声しかなければ、そこは受け入れてあげることも大切です。
お子さんの今の状況によって対応は変えてくださいね。
困り感15:声の調整が難しい
考察
・呼吸量
・口や舌を動かすのが難しい
など、その子にとって出しにくい原因があるかもしれません。
こういう子は
・声が大きくなってしまう子も居れば
・逆に小さい声の子もいます
対策
言語聴覚士などの声の専門家に診てもらいましょう。
日頃の練習で改善されることもあります。
そういう場合は、声の強弱の練習をするのも効果的です。
こちらについてはあとでご紹介します。
普段からできる2つのこと
①子どもの思いを理解する
子どもの傾向を理解しましょう。
・いつもどんな要求をしてくるか
・いつもどんな時にどんな気持ちになりやすいか
傾向を頭に入れておくと、対策が取りやすくなります。
子ども目線に立って関わると見えてくるものがありますよ♪
②声の強弱を意識させる
声の強弱がわかるような表を用意するのも有効です。
このような表を使って、声の大きさを練習してみましょう。
子どもによって、
・イラストが動物の方がくいつきが良い
・文字は不要
など、理解のしやすさは違います。
実際に声の物差しを使うときは、普段から色んな場面で使うのも良いですが、
「今から電車だからどの大きさかな?」と自分で考えさせるのもオススメです!
根本的な解決が大切
声の強弱の練習をさせたとしても、その子の困り感が解消されないと、根本的な解決にはなりません。
たとえ我慢して静かにできたとしても、それがストレスになってしまうかもしれません。
まずはその子が、
・どうしてほしいのか
・何が辛いのか
それらを知るためにはしっかりと、
・話を聞いて
・原因を探って
解消してあげましょう。
大声を出した時の対処法も必要ですが、落ち着いている時から、
「この子は今どう感じているのだろう?」
「この先あんなことで困りそうだな」
と子ども目線に立って考えてみてくださいね。
人との会話が困難で気持ちを伝えることができない自閉症者の心の声を、著者が13歳の時に記した本書。障害を個性に変えて生きる純粋でひたむきな言葉
は、当事者や家族だけでなく、海をも越えて人々に希望と感動をもたらした。世界的ベストセラーとなり、NHKドキュメンタリー「君が僕の息子について教えてくれたこと」でも放映された話題作、待望の文庫化!
まとめ
2:辛いことから避けたい
3:突発的な変更があった
4:見通しが持てない
5:自分のこだわりやルールを維持できなかった
6:疲労や体調不良
7:フラッシュバック
8:嫌いな音を掻き消そうとしている
9:構ってもらいたい
10:声が反響して楽しい
11:不安やストレス、パニック、癇癪
12:暇で手持ち無沙汰
13:気持ちを伝えたい
14:要求を通したい
15:声の調整が難しい
今回のお話は、どちらかというと「お子さんの困り感はどこにあるのか?」 と考えていただく方に重点を置きました。
「どこに困り感があるか?」と考えることは非常に大切です。
またお子さんの様子で「おや?」と思ったときは 大声に限らず、時々今回の記事と前回の【今すぐやめるべき3つの関わり】をご覧になってくださいね♪
↓前回の記事は、YouTubeでも詳しく解説しています!
以上、「自閉症の子の突然の大声。起こりがちな15の困り感とその対策」でした
最後までご覧いただきありがとうございました!