前向きな子ども

「子どものやる気スイッチをオンしたいけど、上手くできない」という方も多いかと思います。

私も以前は、時には褒めたり、時には叱ったり、色々と試行錯誤をして関わってみたものの、なかなか手応えがありませんでした。

 

そこで今回は「子どもが前向きに行動する」ための関わり方をお届けします。

押さえておきたいポイントを3つに分けて、具体的にご紹介します。

実際に私は、今回のポイントを意識して関わるようになってから、
・子どもは前向きに行動し
・私自身の日々の関わり方がとても楽になりました
・そして、両者にとって、心にも時間にも余裕ができました
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目指す子どもの姿は後ろ向きではなく、前向きな行動

前向きな子ども

はじめに押さえておきたい大切なことです。

 

今回の目的は『前向きに行動する子どもを育てること』です。

決して、やらされて仕方なくやるような『後ろ向きな姿』ではありません。

 

やらされて行動するのは、

・気持ちが入らない

・長続きしない

・もっている力が存分に出せない

といいところがありません。

 

さらにやらされると、どんどんやる気がなくなっていき、その取り組み自体も嫌いなものになってしまい悪循環です。

 

同じ取り組みでも子どもの気持ち一つで、成長具合が全く違います。

 

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前向きになれない子ども対策【絶対に押さえたい3つのコト】

笑顔の親子

人が行動に移す3つのパターンを紹介します。

この3つを押さえておくことで、子どもへの関わり方がはっきりと見えてきます。

特に3つ目が重要です。

 

子どもが前向きに行動するパターン①:メリットを得るため

当然ですが、人はメリットがあれば動きます。

例えば、

・楽しいからゲームをする

・癒されるから動物を飼う

・家族を養いたいから仕事をする

・医者になりたいから、勉強に励む

など様々です。

 

メリットで子どもを動かす方法

大人から働きかけて、子どもにメリットを感じさせてあげましょう。

その時に必要なのは以下の2点です。

この子にとって、
①メリットはなにか?
②メリットを得られるための手立ては何か?

 

子どもによって、どういったメリット・手立てが良いかは様々です。

例をあげるので、考えるヒントにしてください。

 

例1:漢字嫌いの子

①メリット
「漢字のテストができた」と喜びを感じること
②大人の手立て
・周りの大人が、「できて当然」と思わず、しっかりと価値づける
・初めはテストの問題数を少なくする
・ひたすら書くだけの作業をやめて、一文字ずつ形を理解させる
 「『親』という字は、「立つ」と「木」と「見る」に分かれているね」

 

価値づけの具体的な方法についてはコチラを参考にしてください↓

 

例2:すぐにボールが当たってしまってドッジボールが嫌いな子

①メリット
内野にいる時間を長くする
②手立て
ボールに当たらないような動き方を教える

 

「物で釣る方法」は逆効果

物で釣る(アメを与える)方法は、簡単に子どもを動かすことができるのでやりがちです。

ですがオススメしません。

それは、子どもが物をもらうことが目的の行動となってしまうからです。

 

これは前向きではなく、物目的で動いているだけです。

その行動そのものにメリットを感じていません。

次もその行動を行わせる時にまたアメを与えないといけません。

 

詳しくはコチラを参考にしてください↓

 

子どもが前向きに行動するパターン②:デメリットを避ける

人はデメリットを避けるために行動します。

・お腹が空いたままだと不快だから食べる

・尿意があるままだと不快だからトイレに行く

といったことも、不快を避けるための行動です。

 

そして、

・叱られたくないから漢字の勉強をする

・白い目で見られないために、みんなと一緒にドッジボールをする

ということもあると思います。

 

お気づきの方もいるかもしれませんが、先ほどメリットの時に挙げたものと同じ取り組みです。

 

ここは重要なポイントですが、同じ取り組みでも子どもによって、

・メリットを感じて行う場合

・デメリットを避けるために取り組む場合

があります。

 

どちらが子どもにとって有益でしょうか?

当然、メリットです。

メリットを感じて行う方が前向きに行動できます。

 

その分だけ

・やり抜く力

・集中力

などの非認知能力が発揮できます。

ということは同じ取り組みでも、成果が大きく変わってきます。

ですので、子どもを行動させるのなら、デメリットではなく、メリットを感じさせてあげたいです。

 

非認知能力についてはコチラをご覧ください↓

 

気づかせてあげたいデメリット

その子にとって結果的に得になるのであれば、デメリットを伝えるのは良いと思います。

よく私が小学校でやっていたのは、

「帰りの会まで残り5分あるよ。
ギリギリまでダラダラと支度してたら、友達と遊べないよ。(←デメリット)
でも、先にササっと支度して、残った時間で友達と遊ぶ方が得じゃない?(←メリット)
どっちが良い?」(←考えさせる

といったように、目の前の取り組みを、嫌でも早く終わらせた方が結果的に得になることを伝えることはあります。

 

デメリットとメリットをイメージさせて、自分にとってどちらが良いかを考えさせる方法です。

 

ムチを与えて取り組ませるのはオススメしない

当然、以下のようなムチを与える関わりは避けた方がいいです。

・「漢字テストで90点以上取らないと昼休み禁止ね」

・「叱られたくないなら、みんなとドッジボールをしなさい」

先ほどのアメと同じで、子どもが行動したからと言っても、前向きではなくデメリットを避けるために動いているだけです。

次もその行動を行わせる時に、またムチを与えないといけません。

 

子どもが前向きに行動するパターン③:価値観があるから行動する

特にお伝えしたいのはこの価値観です。

 

例えば、

・「あいさつをするって大切だな」

・「人に優しくするのは良いこと」

・「約束を守るのは当然のこと」

・「チャレンジをする自分が好き」

といった考え方です。

 

これはある行動や考え方に対して、

・「そのことが大切だ」

・「良いものだ」

といった「心地よく感じられる」感覚的なものです。

これは環境によって育むことができます。

 

価値観は『大人の価値づけ』で育むことができる

ここでは、『次の日の学校の支度』を例に説明します。

育んであげたいのは、「自分で支度をすることは良いものだ」という価値観です。

 

方法は、周りの大人ができたことを価値づけてあげることです。

価値観を育てるための言葉かけは、大きく分けてA・Bの2種類があります。

この2種類を理解しておくと、学校の支度だけでなく様々な場面で価値観を育てることができます。

A
・「ちゃんと忘れ物せずに学校行ったから、一日困らずに気持ちよく過ごせたね
・「自分のことが自分でできるって、なんだかカッコいいよね

Aは、支度をすることで得られる心地よい感覚です。

こういう感覚的なものが備わっていない子はたくさん居ます。

(いつも忘れ物をして叱られている子は特にそうです)

 

B
・ママ「自分で支度してくれるとママも助かるよ。ありがとね。」
・教師「今日きちんと支度してきたんだね。先生嬉しいな。

Bは、「自分の行動が相手に良い影響を与えている」と感じさせる言葉かけです。

人は誰かの役に立てていると感じることで、前向きに行動することができます。

 

AもBも大人が積極的に繰り返し伝えていくことで、その子の価値観となっていきます。

価値観が備われば、その子は自然と行動するようになります。

はじめは大人も繰り返し伝えるのは大変かもしれませんが効果は抜群です。

このAB2種類を意識して日々言葉かけをしてあげてください。

 

『自ら支度をする子』の関わり方はコチラをご覧ください

大切なことは、『子どもが何を感じているか』を考えること

おもちゃで遊ぶ親子

子どもが前向きに行動しないのは必ず理由があります。

 

大切なことは、目の前の取り組みに対して、その子がどう感じているかです。

それを考えることで私たち大人の関わり方が見えてきます。

 

パターン①のメリットだと
「この子はその取り組みに意味を感じているのだろうか?」
「この子が前向きに取り組むとしたら、どんなメリットを感じさせてあげればいいだろう?」
パターン②のデメリットだと
「やリたくないのは、もしかしたらデメリットを感じているからか?」
パターン③価値観だと
「価値観を育むにはどう言った声かけをしてあげればいいだろう?」

 

大人の、

・「やって当然だからやりなさい」

・「みんなはやっているんだから」

という感覚のまま関わっていても、子どもは前向きには行動できません。

あくまでも子ども目線に立って考えることです。

 

まとめ

手を繋ぐ親子

ポイント
・デメリットでなく、メリットを感じさせる
・価値観を育んであげる

 

子どもが、前向きに行動するもしないも、必ず理由があります。

普段から、

「この子のメリットはなんだろう?」

「価値観は育まれているのか?」

と言ったことを考えていると、自然と関わり方が見えてきます。

 

そうすると、無理やりやらせるような後ろ向きな関わりが減ってきます。

続けていくことで、子どもだけでなく大人も気持ちよく過ごせますよ♪

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最後までご覧いただきありがとうございました。

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