あなたは子どものどのような表れに困っていますか?
例えば、
・落ち着きがない
・イライラ
・不安になる
等、感情のコントロールが難しい子どもの表れが悩み事としてよくあげられます。
お互い辛いですよね。
私も特別支援学級を受け持ってからの約5年間は、感情の起伏が激しい子どもへの対応にずっと苦しんでいました。
しかし、今回お伝えすることを意識してからは、目の前の子どもも、私自身もずいぶんと気持ちが楽になりました。
今回は、本質的な考え方のお話です。
しかし、それは子どもと関わる上で、根幹の部分です。
これがしっかりしていないと対応にブレます。
逆に言えば、ブレなければ子どもとの対応に悩まなくなります。
前向きな気持ちで子どもと関わりたい方、けれども日頃から子どもの対応に悩まれている方、ぜひ最後までご一読ください。
発達障害でないお子さんにも非常に有効です。
目次(タップでジャンプ)
発達障害児の感情の起伏の波に困ったら【たった1つの関わり方】
結論からお伝えします。
それは信頼関係を築くことです。
特別な支援が必要な子でも、そうでない子も、とにかくこれが外せません。
特に感情のコントロールが難しい子どもには、絶対外せません。
なぜ信頼関係を築くことが必要なのか?
あなたは子どものどのような表れに困っていますか?
特に発達障害の子に多く見られる表れ。例えば、
・落ち着きがない
・イライラ
・不安になる
と言った、感情のコントールが難しい子の表れはよく大人の悩み事としてあげられます。
それを解決するにはどうすればいいでしょうか?
子どもの困った表れを解決する方法
それは、的確なサポートをすることです。
当たり前と言えば当たり前のことです。
しかし、手厚く関わることができる特別支援学級であっても、的確にサポートされていない子どもが多々見受けられます。
なぜでしょうか?
それは、その子がなぜそう言った表れをしてしまうか、根本的な原因を突き止めていないからです。
原因を突き止めていない限り、的確なサポートはできない
特別な支援が必要な子に対して、よく行われる手立てとしてこう言ったものがあります。
・分かりやすい授業をする
・個別対応
・静かな環境
・褒める
これらは全て大切な支援です。
私もよく行います。
しかし、根本的なその子の困り感を追求していないのであれば、それは本質的な支援ではないかもしれません。
その場合は、合いそうな支援を色々と提供しているだけです。
それだと的確なサポートはなかなかできません。
子どもと信頼関係を築くことで得られる良い流れ
②的確なサポートをする
③つまずきが減って、「できた」が増える
④次も頑張ってみようと感じる
特に、的確な支援を行う確率を上げるためには、①の『子どもの本当の困り感を確実に知ること』が重要です。
その方法こそが、『子どもとの信頼関係を築く』です。
的確な支援を行う確率を上げることが大切
このような子どもの表れはありませんか?
ある手立てを提供した時に、
・いつもより前向きに取り組めた
・けれど、なぜかまた気分を損ねて取り組めなくなった
このような場合は、一時的に子どもが前向きになったり、落ち着いたりしても、本当にそれが正しい関わりだったのかは分かりません。
なぜなら、根本的な解決の方法かどうかが分からないからです。
・その日たまたま気分が良かっただけかもしれません。
・たまたま楽しい授業だったかもしれません。
そして、また次に同じ手立てをしても、うまくいかない時に結局どうすれば良いか分からなくなります。
・稀にうまくいき
・大抵はうまくいかない
このような不安定な状態では、子どもにとっても対応する教師や親にとっても、気持ちの良いものではありません。
的確な支援が行える確率を上げる。
家でも学校でも、これこそが日々の支援に必要なことです。
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続いては、得られるメリットについてです。
信頼関係を築くことで得られるメリット
子どもと大人のメリットです。
・「できた」が増える
・友達と楽しく交流する時間が増える
・大人を信頼できる
・他の仕事や用事に時間を回すことができる
・前向きに過ごすことができる
ここからは、子どもへの具体的な関わり方についてです。
具体策:一番早く、確実に子どもの困り感を知る方法
それは、『その子に直接聞く』です。
ただ聞くだけではありません。
その子の本当の思いを聞くことです。
本当の思いは意外となかなか言ってくれないものです。
しかし、子どもが大人を信頼したとき、
・「この人になら本当のことを言っても気持ちを受け入れてくれる」
・「助けてくれる」
と感じ、嘘も誤魔化しもない、本当の気持ちを伝えてくれます。
その子の本当の気持ちはその子にしか分かりません。
その子に直接聞くことが一番早く、確実です。
そのためには、信頼関係を築くことです。
※言葉を発することができない子どもであっても、表情や動きで読み取れるところは読み取ろうとすることをおすすめします。その子の気持ちを知ろうとするかどうかが重要です。
子どもの本当の困り感を【聞けない時】・【聞ける時】
子どもとの関わりを踏まえて、悪い流れ・良い流れをお伝えします。
『普段から困り感を聞かない時』に起こる悪い流れ
子どもがイライラして物に当たったとします。
子ども「うるさい!だまれ!」
大人「うるさいじゃない!物に当たって言い訳が無いだろ!」
↑この時点で、子どもは分かってもらえず、さらに怒られてどうすることもできなくなる。
・さらにキレる
・泣く
・その場から離れる
・友達ともうまく関われない
・授業に集中できない
・学校に行きたくない
信頼関係を築けていて、困り感が聞ける時の良い流れ
同じく、子どもがイライラして物に当たったとします。
子ども「むかつく!」
大人「何か辛いことがあったんだね。かわいそうに。」
子ども「あいつのせいで!」
大人「もしよかったら何があったか教えてくれる?力になりたいな。」
↑信頼関係が築けていて、普段から心に寄り添えていれば、子どもはワケを言ってくれます。
子ども「そうだよ!」
大人「もしよかったら教えてくれるかな?できるだけ力になるから。」
子ども「◯◯君が、僕のボールを取ってきたんだ」←この子の困り感
↑この辺りでかなり落ち着いていきます。
子ども「謝ってほしい」
この関わりで得られるメリット
今回の件で、子どもは心に寄り添ってサポートしてくれた大人をさらに信頼します。
信頼関係が高まることで、大人の願いである「物に当たってほしくない」の思いを考えるきっかけにもなります。
すぐに次から物に当たるのを我慢することは難しいかもしれません。
しかし、この関わりを繰り返すことが、徐々に物に当たらない子に近づいていきます。
やってはいけないことを大人の恐怖(怒る)で止めるよりも、
子どもに、
・何が正しいか
・周りがどう感じるか
を考えさせて止めるようにする方が、お互いにとって得です。
本当の困り感が分かれば、私たち大人も得をする
その子に【合いそうな】関わりを手当たり次第試すのはもったいないです。
大人も子どもも一人一人違う価値観をもっています。
いくら考えても的確なサポートに行き着くには時間がかかります。
子どもに気持ちを聞いてみると、
「えっ?!そんなこと??」
「もっと早く言ってよ」
と予想しないような思いを聞くこともしばしばです。
・100のその子に『合いそうな』関わりよりも
・1のその子の本当の困り感をサポートする
この方が何倍も効果的かつ効率的です。
心も時間にも余裕が生まれます。
ただここでお伝えしたいのは、的確なサポートを行うことで得られるメリットです。
詳しいメリットは後でお伝えします。
【手立ての数=子どもが落ち着く】ではない
私は特別支援学級を初めて受け持った時に、「特別支援は手立てを打ってこそ」という考えが一番にありました。
手順表やイラスト、プリントの工夫など、毎日放課後に一つは特別支援の手立てを用意するようにしていました。
しかし、根本的な解決にならない限り、そこまで子どもには響きませんでした。
それは、本質をついていなかったからです。
・子どもと信頼関係を築き
・本当の困り感を知り
・気持ちに寄り添えるようになってからは
手立てを用意する数はかなり減りました。
その子にとって本当に必要なものだけを準備するようになったからです。
そして子どもが本来の力を発揮することで、その子も私も心に余裕ができました。
時間にも余裕ができます。
その時間は、本を読んで知識を蓄えたり、余暇を過ごしたりと、その先に繋げることができます。
具体的な信頼関係の築き方はコチラ↓
子どもの性格や障害や病気を理由にしない
もう一つ大人にとって大きなメリットがあります。
性格や発達障害や病気が原因と考えると、それにばかり目が行きがちです。
解決できないと思い込む人もいます。
大人も子どもも辛い日々を過ごしていると、そう思ってしまうのも仕方ないかもしれません。
実際に私もそうでした。
しかし、子どもの本当の困り感を知ることで、
子どもが、
・イライラすることも
・泣くことも
・物に当たることも
それは単に性格や障害や病気が原因でそうなるのではなく、必ず理由があることを知ることができます。
「一人一人の子どもには困り感があって、それが原因で辛くなるんだ」と身をもって知るだけで、子どもに優しくなれます。
まとめ
・本当の思いを知るためには信頼関係を築く。
・的確なサポートをすることで、子どもも大人も心に余裕ができる。
時間は有限です。
私たち大人にはやることが山ほどあります。
なにが「本当に必要なのか」がポイントです。
そのためには、信頼関係を築き、その子に本当の気持ちを聞くことをおすすめします♪
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最後までご覧いただきありがとうございました。